デジタルゲームの教科書

デジタルゲームの教科書 知っておくべきゲーム業界最新トレンド

デジタルゲームの教科書 知っておくべきゲーム業界最新トレンド

  • 作者: デジタルゲームの教科書制作委員会
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/05/15
  • メディア: 単行本
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2010年発行。こちらもデジタルゲームの技術 - Anyone Anywhereと一緒で、日本を基準に古今東西のゲームの成り立ち&未来予想を語っています。

ゲハとかで毎日SONYや任天堂が大勝利したり死んだりしている傍ら、こちらはなるべくデータやグラフを用いて説明しています。なので、意外な事実が多いです。

流通の仕組みとかも載っていて、小売店の利益はどう出ているのか?、アジア諸国の海賊版ゲームとその売上、などなど”確かに気になる!”点が多くためになりました。もう忘れたけど。

ただ、全体的にボリュームもあるし多義にわたっているので、軽く一読して、ここ数年は手元にリファレンス的に置いておく本なのかなと思いましたさ。


3週間経つと、書けないな。つまりそれぐらいさらっとしか読めてないのか。

モールス

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田舎町に住む孤独な少年。ある日隣に謎めいた少女が越してくる。なぜか、彼女は雪の中を裸足で歩いていた。そして、それと同時に街で猟奇殺人が起き始める・・・・・

こんなイントロです。つまり

  • ミステリー系ホラー
  • ボーイミーツガール

ともう俺得な雰囲気ばっちしなので、見に行きました。

ちなみに
タイトルの「モールス」はアホな邦題です。タイトルを気にかけすぎると話にのれないので注意!
といっても原題の"Let Me In"も足りてないとは思うのですが・・・

トレーラー

感想(ネタがバレても知らん)

個人的にはまあまあでした。あまり心動かされなかったけど、好きな部分は多々ありました。

作品全体は、トレーラーとは違いかなり硬派というか、正統派。
「最後にどんでん返し!」とかそういうのではなく、はじめから設定を見せて、その中での少年少女の葛藤や苦しみを描いた話。奇をてらわない。まっすぐまっすぐ。

さらに、演出は控えめで丁寧。これはすごく好き。ホラー部分もお化け屋敷的演出ではなく、じんわりと淡々と。だから、少年と少女の”孤独”や”心情”を感じたくなる。
眠くなる人も多そうだけど。

残念なのは物語とその展開。
描ききれていないというよりは、ちょっと色々と無理がある。
特に少女の心情。なんで少年を意識するのか?とかそういったものが理解できず、良いシーンも「なんで・・・・」と思ってしまう。


まあ、でも女の子可愛いし、悲しく切ない雰囲気はでてるし。。。。
うーん。
なんかラノベというか、記号的展開ばっかりで心情置いてかれた気もするな・・・・


でも女の子可愛いし。

うーん。

でも女の子可愛かった。

ボーイミーツガールは永遠。

モールス

モールスとは編集

デジタルゲームの技術

デジタルゲームの技術 開発キーパーソンが語るゲーム産業の未来

デジタルゲームの技術 開発キーパーソンが語るゲーム産業の未来

2011年7月刊行
いわゆるTVゲームで使われている技術について、日本のゲーム業界の著名人達が説明している本。

めちゃくちゃ面白かったんだけど、最初に苦言。


苦言

に・・・ほん人・・・だけ?
この本のターゲットが、日本のゲーム業界自身なのかもしれないけど....なんだかなぁ。
実際読んでみると内容も
「日本ではこうやってきたが、海外では・・・これからは日本も・・・日本で・・・・」とかなんとか。あじゃぱー。
CEDECで見られる、なんか内包的というか内向的というか、内輪ウケでとどまってる感がある。きがする。別にその輪に入りたくて妬んでるわけなんだけどね。


内容

色んな技術を広く網羅していて、しかも専門用語とかではなく一般的にもわかりやすい・・はず。

  • どうして使われたか?
  • 現○○社は現在こんな体制
  • これからはどうなるのか?

をわかりやすく説明してくれてる。
自分が全く知らなかったAI、サウンド、ネットワークなど、読めてよかったなと思う部分がおおい。

たぶんこの本の意義は
日本ゲーム業界の技術力向上
が主目的であり、
現在の日本のゲーム業界に対する、ゲームに使われる様々な技術の啓蒙
なんだろな。
教育的なことも含めて。

一発目が吉岡さん(CEDEC委員長)かいっ!って感じだけど、LOD的に情報共有の大切さ(&CEDECのすすめ)を初めに語ってる。その後に各技術の詳細・・・って感じ。

トピック(目次別)

  1. 情報共有の大切さ。ゲームの定義の変化。(&CEDECのすすめ) 
  2. ミドルウェアとは、ゲームエンジンとは
  3. テクニカルアートの役割 (いいね!)
  4. キャラクタアニメーションの現在とこれから(手付とキャプチャ両方)
  5. AIとは
  6. ナルティメット神作画開発について (さすがの話です)
  7. サウンドクリエイター&プログラマー全般 (スクエニフレームワーク説明)
  8. ネットワークシステムの今とこれから (セガの体制)
  9. プロジェクトマネジメント (アジャイルだぜスクラムだぜ@スクエニ

世界ゲーム革命

NHKスペシャル 世界ゲーム革命

NHKスペシャル 世界ゲーム革命

タイトルの通り、現在ゲーム業界がどのように変わっていくのかを、各著名人にインタビューなどをしながら考察している。(日本からの視点から。)
NHKスペシャルの特番いくつかをまとめたものらしい。

面白かったんだけど、なんかこう、”!!”って感じがしなかったのは色んなことが起因していると思う。

要約じゃなく感想まとめ

トピック(目次別)

  1. 現在のアメリカの制作スタイル
  2. 日本のゲームはなぜ廃れたか
  3. 第三勢力:テストやQAのプロ企業、カナダの国策としてのメディア産業
  4. レベルファイブ日野さんの・・・開発力?
  5. 水口さん1:チャイルドオブエデンのコンセプト&キネクトとの連携
  6. 水口さん2:水口さんのゲーム制作スタイル
  7. ゲーミフィケーションから始まる、ゲームの次なる広がり
  8. 後書き:MIT石井さんやらSCEよしぴーさんなどが語る、これからのゲーム。

感想

アメリカの制作スタイル

アメリカの制作体制についてのはじまりは、個人的にかなり良かった。なんと初めにでてきたのはアメリカのストーリーの練り上げ方。グラフィクスや大規模な開発体制ばかりが議論されることが多いが、ここでは作品全体のリアリティを高める話をしている。これはすごい大事なところだと思う。

大事というのは、「リアリティを高めるべき」ということではなく、「ゲーム全体からかたるべき」と個人的に思うから。
アニメや漫画の作品を実写化しても面白く無いのは、表現としての手法云々の問題があるのだとは思うけど、そこだけじゃなく、絵としてのリアリティとシナリオとしてのリアリティのギャップが生じているからだと思う。

ゲームもそう。グラフィックの密度や粒度とかは、ゲームデザインというか作品全体のLODの上に成り立つものだと思うの。そこがフィクションが氾濫する時代のディレクターや監督のうでの見せ所だと思うの。たとえそれが全面に出てなくても、そういう土台がしっかりしていると、色々とぶれない。そうすれば「幼稚」と受け止められやすい「ファンタジー」もものすごく面白いもになる。


このシナリオ表現のリアリティのLODは、小説とライトノベルの差異とかを考えるときによく出るんだけど・・・・まあいいや。これは今度まとめてみよう。

ていうか脱線したな。



日本のゲームはなぜ廃れたか?

本に書かれていた通り。
「教育」というものが欧米にくらべて皆無に等しい。
 システムというか体制を取ることを嫌う。
 技術者がオープンじゃない。

これ、学生の頃は「自分で勉強しろや」って思ってたけど、実際にゲーム会社入って、本当に危機的問題なんだなって思う。日本の業界はかなりみんな閉じている。となりのチーム内でもノウハウ共有をしない。
なんなんだろう・・・この違和感。
ただ、オープンな人達もいる。そういう人達は実績(権力?)があれば堂々と、実績なければコソコソと情報共有を社内外で行っている。なんかギリギリな感じで。ギリギリなことなんてないのに。
自分は権力ないけど堂々と情報共有を図る人になろう。



第三勢力

エンザイム社。テスト請負会社は知ってたけど、まさかこれだけのクオリティとは思わなんだ。どこで飽きたかとかそういう「面白さ」まで見てる。すげえ。
けどかなり疑問。私は個人的にハリウッド映画のシナリオはお決まりのものばかりでつまらなすぎると感じる事が多いのですが(シナリオだけじゃなくグラも)、その原因はハリウッドの「シナリオ添削制度」みたいなのにあるんじゃないかと、以前誰かと話していました。
これと同じことが言えるんじゃないかな。最大公約数は・・・どうなんすかね。

それと別にカナダの国策は本当にステキ。これもまた長くなりそうなのでいつか。



レベルファイブ日野さん

すんません。一作もやったことありません。ジブリと手を組むことに付加価値を持ちすぎてる気が。この本が出たときは、売り上げ的に二ノ国が失敗することはわからなかったんだろうか。うーん。敵を倒していくゲームと宮崎駿の持つ世界観は全く別のもの。んでジブリと駿も別のもの。



水口さん

チャイルドオブエデンをやってからだね。わくてか。
書くの飽きてきた。



ゲーミフィケーション

クラウド的な言葉先行型。
個人的には、「ゲーミフィケーション=能動的作業を自発的に行わせるためのテクニックの一つ」
ぐらいの認識。
面白い授業ができる教師は、だいたいがこのスキルを持ってる。
それだけ。だろ?



後書き

どうでもいいけど、MITの石井さんは、プレゼンやコンセプチュアルな話は面白いんだけど、作品が個人的にはいまいちピンとこない。PingPongPlus.....実際やったけどつまらなかった。見ててもつまらなかった。






後半飽きちゃった。
文章は、短く簡潔にってのが、書く方にも健康的なんだね。そちらのほうが頭使うけどさ。